先月に、Computerworld.jp で紛失や盗難にあ
ったノートPCの行方を追跡するオープンソースソ
フトの記事を読んでいました。
一部の機種では本体に埋め込まれているカメラ
を使って意図しない使用者の写真を撮ることも可
能といった機能もさることながら、オフィシャルサイト
のFAQではプライバシー保護に関するユニークな
質問と回答を見ることができます。
この記事を読んでから、クーリーという社会学者が
提唱した「鏡に映った自我(looking-glass self)」と
いう概念が思い浮かびました。
要するに、「他人という鏡を通して、自分がどんな
者かを知ることができる」というものです。
現在普及しているような大容量の記録媒体には、
他者と行ったコミュニケーションによって「自分は○
○だ」というアイデンティティの認識や感情を持つ機
会の断片が様々な形で蓄積されているといった解
釈もできると思います。
その意味では、特に個人的用途に使っているPC
に限って言うなら記事のタイトルにある"取り戻す"
のは「人生」というよりも、「自我を保持する根拠
の断片」かもしれません。
■関連リンク
【解説】「なくした“人生の一部”を取り戻せ」
オープンソースのノートPC追跡ソフト「Adeona」が完成
Computerworld.jp
2008年07月15日
Adeona
IBM、人生のさまざまな局面を記憶しておくための新ツールを開発中
Computerworld.jp
2008年08月01日
“グーグル革命”の衝撃 あなたの人生を“検索”が変える
NHKスペシャル
2008-08-05
断片
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