2008-12-30

身体感覚

書棚を掃除していて、「新教養としてのパソコン入門
コンピュータのきもち」という本を久しぶりに手に取り
ました。



著者の山形浩生さんのサイトで文章を読むこともで
きます。

改めて読んでみると、初心者向け云々というよりも
コンピュータが好きで好きでたまらない人がその思
いを綴った本。という感じですね。

この中にある第1回の内容を読んで思い出したのが、
元F1世界チャンピオン、ニキ・ラウダのインタビュー
記事。

その中で、彼は速く走るために必要なものとして3つ
の要素を挙げています。

1. 才能
2. クルマを理解する力
3. クルマを速く走らせるために何をすればいいかと
いう経験から得ることのできる知識

そして、2つ目の要素についてこんな解説も。

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いいヤツっているだろう、他人の気持ちを思いやる
ことのできるヤツが。ある種の人間は他人の気持
ちを感じとることが出来るんだ。女性のこと、幼い
子供のこと、お婆さんのことでも思いやることがで
きる。とても暖かな感情だよね。それと同じように、
クルマのことを感じとるってことなんだ。素晴らしい
ドライバーは、オイルがエンジンの中を流れる感覚
を、つまりエンジンを目一杯使うために十分な温度
が得られていることを、クルマを思いやるように感
じ取ることができる。

F1倶楽部 1993 vol4
編集長インタビュー
ニキ・ラウダ F1を速く走らせる条件(P.8)より
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コンピュータが大好きでたまらないという人であれ
ば、まさに "コンピュータがいっしょうけんめい計算
をしているとき、我が身のことのように感じていっし
ょにのたうちまわる" であるとか、人によって様々な
感じ方があると思いますし、どんな道具を使う場合
にも関係するであろう、身体感覚の拡がりというの
はつくづく面白いなあと思いますね。

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