Newsweek日本版の2008年2月6日号で、法医学を
扱った特集を組んでいました。
タイトルは、「変死体とともに葬られる犯罪 死因不明
国家ニッポンの危険すぎる検視制度と法医学の未来」
日本の死因究明制度が、海外の先進諸国に比べて著しく
未熟だというトピックです。
非常に印象に残っているのが、「変死体の死因を明白にし、
正確に統計を取り、結果を公表する。同じような死が起き
ないように今後の予防や対策につなげていくのが使命だ」
というアメリカのベテラン検視官の言葉。
日本側でも、「社会にフィードバックして、再発防止に役
立てる。法医学の仕事は、医療と社会をつなぐことだ」と
同様の意見が載っていました。
電子機器類が犯罪などに関わった場合、変死体の検視と
同様に原因究明を行う「デジタル・フォレンジック」なるものも
あって、企業内の不正に対する抑止力の面が期待されて
いる所は共通していますね。
作業時点で情報を握りつぶしてしまうとか冤罪を捏造されて
しまうと対抗が非常に困難でしょうし、この辺に関る作業は
まさに最後の砦といった所でしょう。
もう数年前になりますが、1ギガバイトのディスクイメージから
どのようにコンピュータが侵害されたか、4人でチームを組んで
究明する講習を受けた事があって、非常に大変でしたが興味
深いものでした。
機会があれば、また受けてみたいものです。
■関連リンク
世界の検死制度と医療関連死(PDFファイル)
千葉大学大学院 医学研究院 法医学教室
山口大学医学部 法医学教室
カナダにおける検死制度
VIFM(Victorian Institute Of Forensic Medicine)
オートプシー・イメージング学会
法科学鑑定研究所
@police デジタル・フォレンジック
特定非営利法人 デジタル・フォレンジック研究会
Anti-forensics, COFEE vs. DECAF
Handler's Diary
Published: 2009-12-14,
Last Updated: 2009-12-14 21:03:46 UTC
by Adrien de Beaupre (Version: 1)
2008-02-06
最後の砦
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