2009-03-08

ユーロマフィア

先日、SecurityFocusのサイトに載っていた記事でボット
ネットを操って不正な利益を得ていた元コンピュータセキ
ュリティコンサルタント John Schiefer へ4年の実刑判決
と2500ドルの罰金に加え、約20000ドルの賠償命令が下
ったことを知りました。

以前から、サイバー犯罪が今や一大産業となっている話
は耳にしますが、こうした話を見聞きしていると、この本の
中にある一節を思い出します。

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もっとも、コンピュータへの侵入はいつでも直接カネを
盗もうという意図と結びついているわけではない。金
銭とおなじくらい -ある場合にはそれよりもはるかに
- 貴重なのは秘密もしくは最高機密の情報である。

それは企業の競争相手に高く転売したり、別のデータ
バンクをつくったりするために、あるいは個人的に利用
したり、所有できないはずのものを所有することに純粋
な喜びを見出したりするためにアクセスされ、読まれ、
コピーされる。

(中略)

パリに本拠をおく「経済協力開発機構」(OECD)は、コン
ピュータが生み出す恩恵ばかりでなく危険性も認めた最
初の機関の一つである。指針となる文書の中で、OECD
はこう警告している。

「ビジネスや公益事業、個人を含めて社会は、いまだ充
分に信頼できていない科学技術におびただしく依存する
ようになっている。情報システムのあらゆる利用は・・・・・
・・情報システムに対する攻撃やその故障にもろい。情報
システムへの不法侵入や不法使用、盗用、変造、破壊か
ら非常な損害をこうむる危険性があり、それは偶発的な、
もしくは意図的な行動の結果に由来するかもしれない。
行使を問わず特定の情報システム、すなわち軍事ないし
防衛施設、原子力発電所、病院、輸送システム、証券取
引所などは反社会的な行動もしくはテロリズムに対し豊
かな温床を提供するものである」

ユーロマフィア
著:ブライアン・フリーマントル
訳:新庄哲夫
第十章 大気も何かキナくさい(P.161-162)より
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出版は随分前ですが、今にも通じるものが大いにあると
思う内容です。





■関連リンク
ボットネット - Wikipedia

巨大ボットネット構築の容疑者が逮捕--100万台超のPCを不正操作か
CNET Japan
2007/12/03 20:41


【連載】サイバー・セキュリティ[罪と罰]
第4回:ボット犯罪者たちの「罪と罰」
Computerworld.jp
2008年06月03日


ボットネット運営者に4年の懲役刑
Computerworld.jp
2009年03月09日


OPERATION: BOT ROAST 'Bot-herders' Charged as Part of Initiative
Federal Bureau of Investigation - Press Room - Headline Archives
06/13//07


'BOT ROAST II'
Cracking Down on Cyber Crime
11/29/07


増殖するボットネットを撲滅するための組織的な取り組み
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ボットハーダーの逮捕:
米国におけるボットネット関連犯罪で初めて罪を認める
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2008/10/17


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2008/12/05 11:42


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May 06, 2008


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botnetと絨毯爆撃
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